在日の始まりはいつからか
当コンテンツでは、在日コリアンがいつから日本にいるのかという素朴な疑問にお答えしていきます。
在日の方であれば、ご家族にいつから日本に住むようになったのかという経緯を聞いたことがあるかもしれません。
いつからというのは、「在日」の始まりをいつと捉えるかによっても変わってきます。
まずそこから考えてみるようにしましょう。
在日という呼び方はいつから使われているか

まず在日という呼称はいつから使われるようになったのでしょうか。一般的に「在日」というと、在日韓国人・在日朝鮮人の人たちを指します。
日本には他の在日外国人の方もいますし、在日米軍だっています。ところがその人たちを指して「在日」とは呼びません。「在日」という呼称は次のような歴史的な意味を踏まえて使用されているようです。
- 戦後、日本にいた在日外国人のほとんどを朝鮮人が占めていた。
- 戦後一方的に朝鮮人の日本国籍をはく奪した日本政府は、朝鮮人の人たちを座日朝鮮人と呼んでいた。
- また当時いた朝鮮人の人たちはいずれは帰国することを前提としていたため、在日しているという意識があった。
当初は上記の1~3のような理由で在日という呼称が使用されるようになりましたが、これがいつからか一般化されたと考えられています。
ちなみにウィキペディアには次のように書かれていますが、これはまったく誤った情報です。
「日本側の中国・朝鮮・韓国への嫌中・嫌朝・嫌韓思想が著しくなったため、侮蔑的な意味合いを含めて「在日」と呼称するようになったと考えられる。」
残念ながら、ウィキペディアは悪意や差別感情のある人、あるいは誤った知識を持った人によって編集されていることも多いのです。
オールドカマーとニューカマー

さて、いつからという話に戻りますが、在日というと在日韓国・朝鮮人の人たちだけを指します。在日という言葉は戦後から使われるようになりますが、在日の人たちが戦後になって初めて日本に住み着いたかというとそうではありません。そもそも日本が韓国併合により植民地化する以前からすでに当時の朝鮮から留学している学生もいました。
その後、多くの人たちが日本に渡航してくるようになるのは、日本が韓国を植民地支配するようになってからでした。つまり現在日本にいある在日の人たちの内、家族が戦前からすでに渡ってきていたという人は少なくなく、3世~4世以降の世代にもなっています。
いつからという問いに対する答えとしては、すでに戦前からいてたということになります。ただし、在日の始まりを日本の敗戦後から(韓国・朝鮮人が解放民族となってから)と捉えると戦後からなるかもしれません。
またここで考えるべきはオールドカマーとニューカマーの違いです。
オールドカマーとは文字通り昔に来た人です。つまり戦前に渡日した人という意味です。一方ニューカマーはというと、80年代に入って在日外国人が急増した時期に渡ってきた人です。ニューカマーには韓国・朝鮮人以外の外国人も含みます。
植民地以前から在日はいた
在日がいつから始まったのかという定義については色々意見があるかもしれませんが、日本の植民地の影響によって多くの人が渡ってくるようになったということから、いつからという始まりを植民地期に求めることができるのではないでしょうか。
コメント(0)
コメントを残す